チューリップが咲くと、いつも思い出すことがあります。
1年生の秋、学校でチューリップの球根をひとり1個ずつ植えました。
春になって、チューリップが咲いたとき、他のひとのチューリップを見たら、
ごく普通のチューリップでした。
でも、ぼくのは、白っぽいバラのようなクシャクシャなチューリップでした。
ぼくは「なんだこりゃ」と思いました。
そのチューリップが枯れてしまったあと、
お母さんにそのことを話したら、
「それは、高級な品種だったのかもしれないよ」と言いました。
ぼくはチューリップにいろいろな種類があるということを、初めて知りました。
「なんじゃこりゃ」なんて思って、惜しく思いました。
毎年、チューリップが咲くころ、このことを思い出しています。